がんの中には、原因遺伝子が判明している遺伝性腫瘍があります。乳がん、卵巣がん、⼦宮体がん、⼩腸がん、⼤腸がん、甲状腺がん、泌尿器系のがんなどの⼀部に遺伝性腫瘍が含まれます。遺伝性腫瘍には、若年発症、多臓器発症、異時性・同時性発症等の特徴があります。遺伝学的検査によって、原因遺伝⼦の変化の有無を調べることができます
その結果によっては、ご⾃⾝や⾎縁者の⽅のがんの早期発⾒・早期治療に有用な可能性があります。
遺伝学的検査の種類は、ご相談ください。
遺伝性乳がん卵巣がん(HBOC)についての理解を深めて頂くために、当院の遺伝医療にかかわるスタッフが協働でパンフレットを作成しました。十分に納得してHBOCの診療を受けて頂くための手引きとして、役立てて頂ければと思います。 ご希望の方は、下記からPDFをダウンロードすることができます。
パンフレットの巻末にサーベイランス手帳をつけました。サーベイランスとは、がんの発症リスクが高いと推定される方に対して、通常検診よりもきめ細かく計画的に、がんの早期発見を目的に行う検査です。サーベイランスの受診時に、担当医師とこの手帳をもとに情報を共有したり、ご自身の適切なフォローアップにご活用頂ければと思います。また、ご自身や血縁の方についての気がかりや、受診時に質問したいことを事前に書き留めておかれても良いと思います。
当院ではリスク低減乳房切除術、リスク低減卵管卵巣摘出術、乳がんのサーベイランス、卵巣がんのサーベイランスを実施しています。当院で実施していないサーベイランスについても、人間ドックや検診センターで実施した検査データを手帳に記録して頂くと、経過がわかり、医療機関を受診した際の大切な情報になると思います。
以下から、手帳だけをダウンロードすることができます。